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「なぁテル。さっき高橋に聞いたんだけどよ。ウチのクラスに転校生が来るらしいぞ?」
まだ学校にも着いていないのに高橋君はどっから情報を持ってきたんだろう?
転校生というワードよりもそっちの方が気になる。
「男かな?女かな?」
嬉しそうなハルちゃんを見ていると何だかこっちまでワクワクしてきそうな気分になってきた。
「ちょっとハルちゃん。ハルちゃん彼女いるじゃん、女の子が転校して来ても関係無いでしょ」
「かてーよ。別に何する訳じゃないから良いじゃんよ」
何する訳…が何を指してるのかは分からない。
でもハルちゃんは入学そうそう隣のクラスの美女と付き合い始めたぐらいだから、転校生が女の子で可愛ければ何かしそうな予感は計り知れない…
校門に入ると、いつもの様に立っている生活指導の先生に捕まる。
「相場春樹!!お前髪戻せって言ったろ!!」
「なんだよ。坊主にしたから良いだろ!?」
「良くねぇの!!金髪を止めろって言っただろ」
そう…ハルちゃんは入学式の日に髪の毛を金髪に染めてきたのだ。
「かたいこと言うなって。成績落ちたら黒く戻すよ」
首席合格のハルちゃんに先生達も余り強く言えないで困っている。
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