《1》

3/6
前へ
/37ページ
次へ
私達は、いつものお店に向かった。 そこは、彼が好きな場所。 「いらっしゃい。」 と、いつもの声。 少し甘い香りが漂う店内。 「兄貴、タオル貸して。」 「お前何でずぶ濡れなんだよ。」 「雨の中歩いてきた。寒いからタオル貸して。」 「やっぱりお前は馬鹿だ。上でシャワー浴びてこい。服も着替えてこいよ。そんなんで、蓮ちゃんと歩くな!」 「そこまで言わなくて・・ハクシュン。寒い。 蓮、好きな物食べて待ってて。」 「うん。分かった。」 「兄貴、蓮に手を出すなよ。」 「分かってるよ。早く行け。馬鹿が、風邪引く。」 「蓮、ちょっと待ってて。」 そう言って、階段を上がっていった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加