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部屋で寝ていたら、誰かの声で目が覚めた。
声が小さ過ぎて、内容はよく聞こえない。
耳をすませて声に集中する。
「森島様ぁー、森島司様はおられぬかぁー」
誰かが俺を呼んでいる……。
ってか、なんだその呼び方。
病院の診察待ちかよ!
声はどうやら窓の方から聞こえるようだ。
こんな夜更けに誰だ?
それにここ、二階なんだけどな。
窓には誰もいない……。
その代わりに一匹の蜘蛛が窓枠にいた。
もしかして、声の主ってこいつか?
「やっとお気づきになりましたか、森島様ぁ」
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