1匹目

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「国ぃ!? そんなもの貰えねぇよ。国貰うってことは、俺王様だろ?」 「まぁそう仰らずに、陛下」 気の早いやつだな。 「いや、俺まだ承諾してないから」 「やや? ではいずれはワタクシどもの王になって下さるのですな」 全く人の話を聞いてないなこの蜘蛛。 「そういう意味じゃない。というかお前は何者なんだ?」 「申し遅れました。ワタクシ、アースガルドにある虫王国連合加盟国インゼクティアで、執務長をしておりますジャスパーで御座います」 「ん?」 随分と丁寧な挨拶だったが、何を言ってるのかさっぱりわからない。
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