2匹目

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「あぁ、確か他にも幼虫がいたような……」 「陛下、他の幼虫たちは少年らに連れて行かれました」 「そんな……あの子までいなくなってしまったら、私たちはどうすればいいの!!」 それを聞いた母親アゲハ蝶が悲嘆の声を上げた。 「なぁコーカス、少年たちがどっちに行ったか憶えてるか?」 「ええ」 「よし、じゃあ行くか」 「御意」 コーカスの先導で、今まさに走り出そうとした時だ。 前からさっきのリーダー格の少年とその父親らしき男が前から歩いてくる。 「あっ! パパ、あいつだよ」 少年が俺を指差して言う。 父親はそれを聞いて俺に声をかけてきた。 「なぁそこのあんた、ちょっといいか?」
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