第一章 神とやら

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「そうなんだよ~。そこが問題なんだ。実は君が[全知]を持たずに異世界に行った場合、[平衡崩し]を使いこなすどころか、間違って使っちゃって世界を滅ぼすっていう予知が出たんだよね~」 「そ、そんなにやばいもんなのか?」 「いったでしょ~。神をも恐れぬ能力だって。何度予知しても必ず君はどこかで世界を崩壊させちゃうんだ~。ちなみに、その回数、3桁の大台に乗ってるからね~」 「そんな恐ろしい能力…大丈夫なのか?[全知]で扱い方を知るにしてもミスりそうな気がしてならないんだが…」 「その危惧はもっともだと思うよ~。だから[平衡崩し]に関しては制限を設けておいたから」 「制限?」 「そ。世界を滅ぼす確率が高いときは使えないように細工してあるからね~」 「ちなみにどういうときに世界崩壊を招きやすくなるんだ?」 「ぶっちゃけていうと~」 「言うと…?」 「君がテンパってて、平静じゃないときかな」 「なるほど、いざという時ほど使えないというわけね」 「君がいついかなる時でも冷静であればいいってことさ」 「それは16歳の少年が体現するのは無理くないか?」 「じゃあ、そんな世界崩壊の危機を防いでくれる心強い仲間を作ることだね」 「そんなやつがいたらそいつこそチートじゃねぇか」
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