第三章 テンプレとやら

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死屍累々と化した盗賊達を木の下にジェンガのごとく積むと、少年がうずくまる騎士に大丈夫ですか、と声をかけている。 少年、笑いの才があんじゃねぇ? 騎士は自分のことよりも倒れている同僚を気にしているようだ。そりゃそうだ。彼からは血のシミが現在進行形で広がっている。 少年が倒れた騎士に駆け寄ると、女性陣も彼らに近づく。回復魔術でもあるんだろうか?と、しばらく傍観していると、少年が立ち上がり、あたりを見回す。 何だ? 『索敵を検知』 と、表示される。ん、索敵? 「…俺の槍を防いだというのか。そこに隠れているやつ、出てこい!!」 少年がそう叫ぶ。あれぇ?何かこっちをみてません?俺はそーっと自分の後ろを伺うが、もちろん何もない。 なるほど。どうして、隠れていたはずの俺にもあやまたず槍を降らせられたのかっていうと、気配察知能力を持っているのね。 そういや、先ほども何か表示されたような気がしたよ。盗賊達の行動に集中してて、おろそかにしてたけど。 「出てこないというのなら…」 そういって少年があの槍を再び構える。嫌な予感が背中を走る。 「待て待て!出る、出るから!」 そういって木の影から両手を上げて出る。 「勘違いしてると思うけど、俺はそこの盗賊達と何の関係もないからね!?」 「…」 ちゃんと弁解したんだが、返ってきたのは完全に疑惑の眼差しだった。ちょっぴり殺意も混じってた…。
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