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――アナタのいなくなった世界のことやその他微調整はこちらでやっておきますので、アナタは何も憂慮せずただあの世界を助けてあげてください。
と、サポートもしっかりしているようで真琴にはもう出発を躊躇う要素が無くなってしまう。
「ま、もう腹はくくったけどさ、具体的に何すりゃいいわけよ俺は」
「くすっ、アナタは異世界からの勇者ですよ? アナタがあの世界の勇者というわけではありません。そこに充分配慮して、――あの世界のことをよろしくお願いいたします」
別れは唐突だった。気が付けば先ほどまで部屋の中央で佇んでいたあの神々しい物体が円運動しながら淡く光っていた。
神が少し口を開いたように見えたが、もう何も聞こえなかった。
(ヤベ、何だこれ……立ちくらみってレベルじゃねえな)
遂には視界までぼやけてきた。薄れゆく視界の中で、微笑を携えたままの神が片手を小さく振ったのが見えた。
そして。
峰津 真琴は世界から消失。真琴の所属する世界はその時を止めたのだった。
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