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「――と言うわけですが、これを見てどう思います?」
「色々ツッコミたいところはあるが……そうだな、まずこのアニメ救いが無さ過ぎて見てて辛い。ここまでヘビーだと視聴者は離れちゃうだろ」
峰津 真琴は見知らぬ空間にいた。
そもそもいつここに来たのか、目の前の白い服を纏う青年は誰なのか、などの質問をする間もなく、気付いたら鬱なアニメを鑑賞させられていた。
これが夢ならやけに遠回りな悪夢だと真琴は思う。アニメの内容だけを見るんじゃなく、見ている自分まで夢に見る必要はあったのだろうか。
「そうですよね。私もこれはあまりに酷すぎるかと思いまして。だからアナタに来ていただきました」
「何なんだよおまえ! 酷すぎるってわかってたなら見せるなよ!」
結局男が何を言いたいのか全く理解出来ないが、少なくともアニメに共感してほしかったらしいことはわかった。
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