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部長さいど
「熱い」
自分から誘っておいて。
そんなところも可愛い。
茹だるような熱でしっとりと張り付いたYシャツの白さが眩しい。
「戻るか?」
「いい。面倒だから」
ふっくらしたピンクの唇が面倒そうに言った。そうは言っても邦光のように化粧臭くない天然の白い肌にはこの日差しは強い気がした。
邦光の弁当を持たない方の手をとって、屋上のタンク(なんのタンクなのか知らないが)の後ろに回った。
邦光は何か言いたげに俺の手を見つめていたが、俺には全くわらなかった。
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