嫉妬しっとり

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鶴屋は君が好きらしい、君も男が好きなら付き合ったらいいじゃないか。 そしてあれよあれよという間に鶴屋と結城は恋人同士にされていた。あまりに酷すぎたが、それでもやはり結城はこの男が好きで。 男がすすめたから仕方なく表向きは恋人同士になるが、俺には一切触れないでくれ。 そんな条件で仮初めの恋人になったのだ。 結城はもしかしたら鶴屋を好きになれるかもしれないと思ったし、男を忘れられるかもしれないと思った。 鶴屋も結城を惚れさそうと一週間は頑張ったし、周りにも恋人だといってはばからなかった。 そしてその内結城は男以外は愛せないと知り、鶴屋も徐々に話しかける回数が減りいつの間にか今のお互いに無干渉な関係になってしまった。 「狡いよお前」 いきなり結城は置いた本を男の顔面にぶん投げた。 男はそれを真正面から受け、鼻から血を流した。
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