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足元がおぼつかなあ
前が全然見えないから、
不安で泣きたくなる
「ど…っ、どこに行…」
「教室」
「めっ、眼鏡…」
「教室についてから」
ずっ…ずるい…
眼鏡を返されないかぎり
視力が悪い僕は山田くんの腕にしがみつくしか術がないわけで……
「ふぇ…大貴っ、助けてーっ…」
「ゆう…」
「諦めろ。…じゃあ教室でな、大貴」
な、なんと強引な…
僕は前が見えないまま
連れ去られながら涙を拭った
お母さんが教えてくれたことは
まんざら間違ってなかったのかも…
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