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呼び止めようとした大貴に
背をむけたまま手をふる。
そして職員室にむかった。
……女なんて面倒くさすぎ。
適当に相手になっとけばいい
「山田、お前なぁ…」
俺を呼び出した担任は、
ため息まじりに出席簿を眺めながら
言った。
「遅刻数、授業態度(主に寝てる)が学年ワーストワンだぞ。2年の中だるみの時期とはいえ、これはひどすぎだろうが」
「何か問題でも?」
「…いや、お前の場合、成績が学年トップだから進級に問題はないんだが…それはうちの学校が出席率より成績重視だからであって、普通の学校なら留年だぞ」
この高校は芸能人やら企業の社長やらほとんど出席出来ないような仕事柄の生徒が多くかよう
…つまり、内申より成績重視。
何の問題もない
「いくら進級に心配はないにしても…こんなんじゃ親御さんだって心配するだろ」
「…いや、うちはあまり…」
まぁ二人ともここ出身だし
仕事で忙しくやってるし、
多分俺の遅刻ぶりも遊びぶりも知らない。
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