誘惑

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理緒 18才。 商業系の公立高校を卒業後、 大手通信販売業の、 オペレータとして OL生活をスタートさせていた。 といっても、 かっこよく自立して、 一人暮らし!! ・・・・なんて事はなく、 実家から、 車で約40分かけて 通勤していた。 月の収入は、 田舎のこの町にしては 良いほうだったし、 職場の人間関係も 女性が多い職場にしては、 よい先輩に恵まれ、 なんの問題もなかった。 同期の子と 仲が悪かったわけではないが、 自然と年上の先輩の中に 混ざっていた。 好きな先輩の中に ミカ先輩がいた。 とても色気のある人で、 なんといってもマイペース! 明るく、楽しければ、 それが一番! って感じの先輩だ。 ギャルではないが 肌は綺麗に焼いていて、 毎週、 手入れされたネイルにも憧れた ものだ。 体もナイスバディ。 言うこと無しに、 私の憧れの先輩だった。 ある日ロッカーで 先輩同士の会話を耳に挟んだ。 「ねぇミカ~?今日どおする?出勤人数、足りなくない?」 「あたしぃ~ちょっと、今日のシフトぢゃぁきついかなぁ~‥でもぉ、お金ないしぃ~」 「だよねー。二時間入れば?」 「先輩達、飲みにでもいくんですか?」 何気なく聞いた。 こんな楽しい先輩となら、 楽しい席になるんだろうな♪ 「あー理緒ちゃん!こっそり聞いてたなぁ~ううん,違うのよ。遊びじゃないの!お・し・ご・と!内緒よ~」 「へ?まだ残業ですか?」 「あはは~理緒ちゃん、 今度飲みにきなよー」 今更だが、 ようやく話の流れを理解して、自分が変な事を聞いたと気付く。 「夜って、楽しいですか?」 「ん~暇つぶし?お金もらえるしー、お酒飲むのタダだしぃ~あははっ!」 「へぇ‥」 でも、仕事となると、 沢山飲まなきゃだったりできつそうだけど。 そう思ったが、 口に出すことではなかった。 会話はそこで終わり、 「またね~おつかれ~♪」 もう一人の先輩に、 せかされ ミカ先輩は出ていった。
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