誘惑

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仕事を終えた私は、 急いで帰宅した。 それから、猛スピードで 一度化粧を落とし、 また念入りに顔を作った。 高校の時に、 ギャル系メイクは 多少ししていたこともあり,アイラインはかなり太めに引いた。 格好も、 仕事帰りのような適当な服では いけないとわかっていたので, タートルネックに膝丈スカートとロングブーツをあわせて着た。 見た目は、若い飲み屋にいそうな雰囲気になった。 顔はコンプレックスで、 化粧をすると、 キツく、 怖いイメージになってしまう。 こんなんで、よかったかな? 胸がドキドキする。 ママって人は恐くはないのか… 極妻みたいな人かなぁ… まいは、用事があるとのことだったので一人で店を尋ねた。 「あの、すみません、きょう面接をしてもらうことになっている者ですが‥」 中に一人だけ女の人がいて、 お店の開店前の 準備をしているようだった。 「あぁ!聞いてますよ。 もうすぐママが来ると思うのでそこに掛けて待ってて。」 「あ,はい」 しかし、普段入ることがない お店の中身を、興味津々で 見渡す。 店中をキョロキョロと見渡すと、 カウンターにビアサーバー、 後ろのガラス棚には たくさんのお酒が並んでいた。 初めて足を踏み入れる世界。 スナックは、 おじさんたちが摂待でつかうために行くと思っていたから‥。 「遅くなってごめんね~」 ズカズカと女の人が入ってきた。 かなり若い。 「るいちゃん、どぉ? コレ!この格好で仕事するのはまずいかなぁ?」 着ているのは、 立て衿のジャンプスーツで体の ラインがはっきりでている。 「うーん‥いいんじゃない?」 少し考えてるいさんは言った。 「それより,待ってもらってたよ」 るいさんは私を見てそういった。 「あらー♪ たしか、まいの友達だったわよね?ごめんねー(笑) 遅くなって!じゃ,面接しよっか?」 ええぇぇ!? この人がママ!!? いったい何才!? ママって結構年がいった オバサンだとおもってた‥! 「あっよろしくお願いします。」 目をぱちくりさせながら あいさつした。
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