初日

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近いな。 野獣か? 少し離れた所に、姿が見えた。 オレは右手に炎を灯した。 まずは、試し打ちだ。 炎が纏った右手から、標的にめがけて炎の弓矢を放った。 右手から放たれた、炎の弓矢は2lのペットボトルほどの大きさで、標的に直撃した。 標的から紫色の炎が燃え盛った。 しかし標的は、もぞもぞと動いているのが見えた。 オレは、走り出し右手の炎を大きく灯した。 標的は…やっぱり野獣。 ってか、熊!? しかも2mはあるな。 勝てるかな? 大きく灯した炎。 右手を前に突きだすと炎は、柱のように野獣の熊を包んだ。 グォォォ! と、地響きがなりそうな熊の鳴き声。 紫色の炎は、熊が灰になるまで燃え盛る勢い。 熊が泣き止み、バサッ!と倒れると、炎は勢いを増し熊の全てを燃え尽くした。 オレは一瞬、ゾクッ!とした。 紫色の炎が、まるで意識を持って、焼き尽くすのを楽しんでいるかのように見えたからだ。 獣が焼ける匂いと共に、【vil】が鳴り響いた。
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