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カタカタ…カタッカ…カタカタカタ
弟「……出来たかい!?兄さん?」
兄「さっきからうるさいぞ。あと少しだから少し集中させてくれ…。」
弟「仕方ないじゃないか!何年もかけてここまで来た『コレ』がもうすぐ完成するんだよ!?兄さんはワクワクしないのかい?」
すると兄はめんどくさそうに弟の方を向き、言った。
兄「するに決まっているだろう?だが、私達の努力を無駄にしないためにも、最後の最後まで手を抜く訳にはいかないんだ。」
そして再び、やたら難しそうな数列の並んでいる画面に向き直り、キーボードに手を置いた。
弟「……別に手を抜けって言ってる訳じゃあ…。」
そう言って弟はコンピュータの脇に置いてある1組の『コレ』を少し眺め、拗ねたように部屋から出て行った。
兄「ふぅ…、なんでこんなにせっかちなんだか…。」
兄はボソッと呟くと、机に置いてある、既に冷めてしまったコーヒーをコクリと一口飲み、再び自分の世界へと入っていった。
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