現在~勇也の部屋~

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短い廊下を渡り、小さなキッチンを通り抜けて部屋の中に入る。 ワンルーム六畳の狭い室内には、ベットと小さなテレビと冷蔵庫。 そして壁を埋めるような大きな本棚にぎっしりと詰まった本やDVDソフト。 そして肝心の家主は私に背を向けるように、窓際に置かれた机に向かっている。 耳には大きなヘッドフォンをつけて、懸命にPCを弄っている。 これでは、呼び鈴に気が付くはずはない。 私は室内にさらに侵入し椅子の真後ろにたつが、彼はまったく気が付く気配はない。 「勇也、聞こえてる?」 私は室内でだせるギリギリの声でPCに噛り付いている彼、勇也に声をかけた。
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