現在~勇也の部屋~

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反応がない。 ヘッドフォンからシャカシャカと音が漏れる。 PCの画面上にはいくつもの動画が並べられていて、 勇也はそれを何度も繰り返しクリックしては止めてを繰り返している。 これは相当集中しているな。 気が付くはずがないか。 私はわざと大きなため息を付くと、ヘッドフォンを真上に持ち上げる。 すると、PCにかじりつきだった猫背の背中が震え、私の方を振り返った。 「なんだよ、恵。来たんだったら、ちゃんと呼び鈴ならしてくれよな」 「何度も、鳴らしました。それで出てこないから勝手に入ってきたんでしょう」 勇也は、少しパーマがかかった髪の毛をくしゃくしゃとかきむしりながら私に言う。 目の上がはれぼったくと表情は相当眠そう。 この感じからするとまた昨夜から徹夜をしてるんじゃないだろうか。
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