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仕方なく過食を中断して、ワインとチューハイを交互に飲んで、ボーッと宙を眺めていた。
お酒が回る。
回れ回れ。
もっと回って何も分からなくなればいい。
あたしは眠ってしまいたくて、心療内科から出されている袋を手に取った。
頓服を出して、適当にブチブチ開けてテーブルの上に薬を出した。
本当は苦しい時に2錠だけ飲む薬。
お酒も回って、何錠出したか分からないまま、口に放り込んでワインで流し込んだ。
もう何もかも忘れてしまいたい。
自分の病気も。
障害も。
太って醜いこの体と醜い顔も。
そのうち薬もお酒も回って眠れるだろ……。
あたしはベッドにフラフラと滑り込んで、布団を被る。
目を閉じて心の中で呟く。
二度と目覚めませんように。
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