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よく笑って普通に会話出来るな……。
信じられない……。
怒りのようなどす黒い感情を押し殺して、
「ご馳走さま」
と言って席を立つ。
「あ、すーちゃん!自分の食べた後、片付けて洗ってよ!」
お母さんの声が後ろからするけど、そのままドアを開けた。
後片付けが嫌であの場を離れたんじゃない。
あの空間にいるのが嫌だから離れたんだ。
お母さんもよく笑ってあのババアと話せるようになったな。
気持ち悪い。
階段を登りながら、壁を殴りたい衝動を抑えた。
自分の部屋に戻っても、あたしの胸のどす黒い感情が消えない。
ヤバい。
また気分が悪くなってきた……。
怒鳴りあう声。
大きな物音。
発狂したように叫ぶお母さんの声――。
一瞬のフラッシュバック。
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