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食後の薬はもうちょっと後にしないとまた吐くな……。
そう思って、ベッドに横になる。
ボーッと天井を見つめる。
しょっちゅう自分の部屋で吐いている事は、お母さんも知らない。
枕の横でケータイが震えている。
「もしもし」
「すーちゃんご飯食べた?」
「うん……でもまた吐いた」
「お酒飲んだ?」
「まだ飲んでない」
「調子悪そうだな。あともう少し頑張ってな。会いに行くから」
「うん……栄くんはご飯食べた?」
「今食べながら電話してるよ」
「そっか」
あたしはケータイをスピーカーホンにして、ベッドの上であぐらをかいた。
栄くんがズルズルと何か食べている音を聞きながら、ボーッとする。
栄くんと会えるまで、あと何日だろう?
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