七人の反逆者

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「じゃあ、とりあえず私が知ってる情報を話すわ。でもその前に……」 鉄製の櫛に触り、天井から伸びる鎖を操作。 すると、二人はやっと拘束から解放され、床に落ちて打ち伏せる。 トニーはまだ解放されてもよかったが、 「ぐえ!」 スペンサーが落下するには高度がありすぎた。 「痛ッ……て!」 思い切り後頭部を強打し、そこを押さえてのたうち回る。 「“ログロット教”のことには、いろいろあって詳しいの。何から話したいいか迷うとこだけど……」 そんな彼を無視して、話は進む。 トニーも話の方に興味があるようで、ゆっくりと立ちあがるとサングラスを掛け直し、足首を回して柔軟運動をする。 リンジーは自分が持つ情報を頭の中で整理し、手順を考えていた。 そこへ、ジェシーが例の日誌を取り出す。 「これは“ログロット教”の民族が残したものなんだけど、訳せる?」 それを彼女へ手渡し、解読の期待を寄せてみた。 リンジーは日誌を受けとるとすぐにページをめくり、内容に目を通す。 「古いわね……文字が霞んでる部分もあるわ」 「文字は読めるのか?」 「全部じゃないけど、あんた達よりはね」 横から日誌を覗き込んでくるトニーに言葉だけを返し、さらにページをめくる。 そして、ある場所で手を止めた。 「これをどこで?」 質問は、ジェシーに向けてのもの。 「ある人物から盗んだの。Bランクの秘宝をいくつも持ち歩いてる変人よ」 言いながら彼女の視線は、トニーがはめている紫色の篭手へ。 「なんだよ? 俺を見るな」 「あんたはいくつもじゃないでしょ? Bランクの秘宝くらい、私も持ち歩いてるわよ」 トニーの篭手、リンジーの櫛。 それは数々の危険と苦難を乗り越えて入手できる、Bランクの秘宝。 床でのたうち回るスペンサーの首飾りも同じ。 「その人物が鍵ね。何かと知ってると思うわ。エターナル・エントランスの伝説を教えてあげる。その後でどうするかは、あんた達が決めなさい」 日誌を眺めた後、リンジーはジェシーに険しい表情を向ける。 Aランクの秘宝など、簡単に手に入るものではない。 だがしかし、スペンサーやトニーは狙った獲物は逃さない。 リンジーの話す情報から、秘宝のありかを導き出す。
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