七人の反逆者

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首都の街ごとカジノになっているその国に、エターナル・エントランスへの鍵がある。 秘宝を追うには、まずそこへ行くことから始まるのだ。 だが、ルックスランドへ行くにあたって、いくつかの不安要素がスペンサーにはあった。 両手を腰に当ててうつ向き、少しの間思考を回す。 論点は、この依頼を受けるか否かに戻ってしまっていた。 「あの大陸は、“奴ら”の本拠地よ? わかってるんでしょうね?」 それに追い討ちをかけるように、リンジーは念を押した。 トニーもまた、それについての議題で頭を抱えている。 “奴ら”とは、ルックスランドを支配するM・クラフトやその部下達ではない。 もっと大きく、ドス黒い陰謀を企てる組織のことだ。 スペンサー、トニー、リンジーは、その組織から追われる身。 故に、探し屋や詐欺師、武器の密売といった裏の事業でしか食い繋いでいけないのだ。 彼らは反逆者。 巨大な組織を裏切った七人の中の一人なのだ。 「あ~、面倒くせぇ。どうすっかな」 スペンサーは女性を信用しない。 それが彼のポリシーだ。 しかし、今は1文無し。 仕事をせねば、どっちにしろ死んでしまう。 「よし、決めた。エターナル・エントランスは手に入れる。ジェシー、ルックスランドまでのチケットを手配してくれ」 ボサボサの金髪を掻き乱し、スペンサーは腹をくくる。 リンジーはその決断に、あまり納得がいかないようだ。 が、反論は言わなかった。 「気を付けることね。奴らに見付かれば終わりと思いなさい。それと、金はいつ返してくれるのよ?」 ジェシーが忘れていた議題。 二人はこのまま誤魔化せるとふんでいたが、ここに来て再び浮上してきた。 「エターナル・エントランスを見つけたら、絶対に払いに来る」 「前にも聞いたわよ。別の秘宝の時にね。ま、私も仕事があるし、もう少しだけ待ってあげるわ」 「おお! さすが心優しいお姉様!」 「ふざけてると、はり倒すわよトニー」 話はまとまった。 三人は秘宝を求め、ルックスランドへ。 そこで起きるハプニングの連続。 謎多き秘宝が、すんなりと手に入るハズもない。 「秘宝を探す間、利子は増えていくからね?」 屋敷を出ようと彼らが踏み出した時、後方からそんな声が聞こえた。 スペンサーが振り返ると、リンジーは満面の笑みを浮かべていた。 ―――――
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