不死の力で滅んだ民族

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「手段を絶つ? もう手遅れだぞ、スタントマンが本格的に動けば情報の漏洩なんざ一瞬で……」 「それなら、世界恐慌に突入するだけだ」 「ッ……てめぇは!」 「とは言っても、どのみち“組織”がもみ消すだろう。私に対してのお咎めはあるかも知れんが、不死になれば問題ない。幹部の一人の手引きで行ったことだしな」 「幹部だと……ぐぁッ!?」 M・クラフトが指を鳴らすと、小さな砂の球体がスペンサーの後頭部に直撃する。その拍子によろめいてしまった彼は、 「銃使いが距離を詰めてどうする?」 硝子の薄い刃に左肩を刺され、蹴り飛ばされて後方に尻もちをつく。 「周囲への警戒がなってないな、焦っているのか? それとも油断か……どちらにしてもよくないことだ」 ゆっくりと立ち上がるM・クラフトに、足を撃たれた影響は感じられない。 「元から使えない足を攻撃されても、私には何の効果もないのだよ。ま、貴様が近寄るのを見越して、わざわざ倒れたままでいてやったのだ」 スペンサーは素早く起き上がり、後ろに飛び退いて体勢を立て直したが、立った際に破れた服の中から何かが落ち、注意がそれる。 その隙を見逃さず、笛で砂を操るM・クラフトは、彼への攻撃よりも地面に転がった物体を運び、手元に引き寄せることを優先した。 「……初めからそれが狙いか」 銃を握ったままの手で傷口を押さえ、小さなつぶやきをあげるスペンサー。 「いかにもそうだ。無駄な戦いはこの神聖な島を汚すのみ……そう思わんか?」 肩をすくめて言葉を返す彼の手には、七色のサイコロが握られていた。
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