第一章 : 始まりの日

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千年の歳月が経ち、神は眠りから目覚め自ら創造された地をうかがう。 飛び込んできた光景は、神が望む世界と遠くかけ離れ変わり果てた世界。 己の欲望の為に、平然と人を傷つけ殺し、殺れたから殺し……。 死は悲しみを呼び、悲しみは憎しみへ憎しみは復讐心へと変えまた人は人を殺す。 ――憎しみの連鎖―― 見るに耐えきれなくなった神は、人の争いを終息させるため天を離れ地へと降り立つ。 人の前に姿を現し人で人にはない赤き翼を持ち。場に居合わせていた誰もがこの世の者ではない美しき神に魅了されていた。 争いは終息するはずだった。 しかし……、 全てを支配出来る力と彼方の月のように美しさを持つ神に目が眩んだ人は神の力を我が物にしようと考える者がいた。 欲望にまみれた者達は、神が地を離れ天へと帰ることを恐れ何千、何億という犠牲を払い禁術で神を地に縛りつけた。 人間達が自分の力を巡って争うことを恐れた神は人間達の前から姿をくらました。 神が姿を消しても人間達は争いを戦争をやめることはなかった。 時が過ぎ神の存在は人の記憶の中から消え、1つだった国は、いつしか2つの大国に分離した。 1つは剣者達の国―『リストレイント』 武力・剣力あらゆる暴力で隣国を支配し大国になった国。 1つは賢者達の国―『リベリア』 武力こそはないものの平和と協力を基盤に大国になった国。
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