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外には控えていたエルの従者であるリュウガが居る。
「あいつ星詠みが出来るようになったぽいな」
ロクシェの突然の言葉にリュウガは眉ひとつ動かさず
「やはりそうでしたか」
っとだけ言った。
「知ってたのか?」
「なんとなくそんな気がしたんです」
「そっか」
リュウガの問いに頷き切なそうな顔をして手をひらひらさせてロクシェは去っていった。
****
2日後――
エルはいつも散歩に来ている薔薇庭園に行く。
庭園の中央にある石で出来たドーム。
そのドームは椅子と机があり中から庭園を見渡せるようにってる。
椅子の上に探していた人物が寝転がっていた。
エルはその人物の上に遠慮なく乗り上げる
「ラル~!起きてよ!」
遠慮なくガバッと乗り上げたせいかラルファのおでこにエルのおでこがぶつかる。
「っ!てめぇー、痛ぇよ。それに、ち、近いんだよっ!!次やったらぶっ殺す」
ぶつかった衝撃に驚いて目を見開いたらエルの顔が間近にあったことに気付く。
そして顔を赤面し激怒した。
「えっ~なんでよ!親切に起こしてあげてるんだよ」
「どこが親切だよ。嫌がらせの間違いだろ」
っとぼそりと呟く。
「ねーねー、さっきから顔真っ赤だけど具合悪いの?」
「っるせぇ、てめぇのせいだよ。バーカ」ちょっと頬を染めてぷいっとそっぽを向いていまだに自分の上に乗っているエルにデコピンする。
「ううっ!痛いよ。それよりボクのせいなの?」
痛そうに額を擦り瞳から涙が少し出ている。
「そうだよ」
「むぅラルの意地悪」
頬を膨らませ怒っている素振りを見せるエル。
「お前のほっぺた気持ちいいなっ!」
ラルファはエルの頬をつっついたり、つねったりして遊んだ。
「私で遊ぶなばかぁ!」
「はいはい。ほんとお前は弄りがいあるよな!それより今日はお前に会わせたいやつがいるんだよ」
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