聖女略奪

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「あの女とはリリアーの事か。お前は十三将だろ!なのになぜあいつを裏切るような事をした!!」 「裏切る?最初に裏切ったのはあの女だろ!あの女は兄さんを裏切ったんだっ!!!」 激怒している青年を見据えるようにヘイブンは複雑な表情をしている。 「ハルト、お前は何にも知ろうとしないんだな。それだから馬鹿なんだよ!」 嘲笑うかのようにハルトを見下ろした。 ヘイブンの態度が気に食わなかったのだろう。 だからハルトは攻撃を開始した。 「(闇の雷)ブラックサンダ」 呪文を唱え魔方陣が出てきて幾千の黒い稲妻がヘイブンを直撃し深傷を折った。 「くっ……!お前魔力が強くなったんだな」 「意外とあっさり殺られるんだね。次でチェックメイトにしようか」 ヘイブンは剣を持ちハルトに向かい振りかざす。 「火炎ブレイド!…どりゃ!!」 剣に赤々と燃えている炎が三日月形になってハルトを攻撃するがバリアを波ってそれを防いだ。 「あはははっ…!今の君に僕を倒せるわけないでしょ?僕はね神の力を手に入れたんだよ!!」 ハルトから信じられないことを聞いたヘイブンは驚愕する。 「…神の力だとっ…!お前それは禁忌と知って使っているのか!」 「ああっ、知っているよ。この素晴らしい力は使えるからね。君にはここで死んでもらうよ!じゃあね」 人差し指で光の玉を出し。その禍々しい魔力は神の領域をも脅かす。 光の玉はヘイブンに近づくにつれて大きくなり動けないヘイブンにはどうすることもできなかった。 「あはははっ!!これで邪魔者は消えた…後はあいつを殺すだけ!!」 ハルトの高笑いが室内に木霊していた。
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