30才な赤

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「……あ」 「どした青君」 「たんじょーび、おめでと」 「あ、あありがとう!」 30才になって早々噛んだオレの恋人。うん、今日もイケメン。 オレといっこ違いになったんだな…。 「はい、プレゼント」 「うわっ、ありがとう!!」 「なに、うわって」 「どっから出したのかと…」 失礼だな、こたつの中に隠してたんだよ。 絶対見つからないとこ、ココしかないかなって思ったから。 「…プレゼントが温かい」 「文句言うな」 「文句じゃないから!開けていい?」 「ん、どーぞ」 ………包装紙の剥がし方下手くそだな。ビリビリじゃん。 掌より少し大きめな箱の文字を読む。 「……ヒゲソリ?」 「緑ちゃんが誕生日プレゼント、母ちゃんからヒゲソリ貰ったって言ってたから」 「……それでヒゲソリ」 「…回収」 「うわわっ、ダメ!有り難く使わせて頂きます!」 「ふんっ」 だって緑ちゃん貰って喜んでたし。喜んでくれるかなって思ったのに。 空振ったみたい。 なんか悔しい。 .
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