第四章 二人きりの初日の出

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時は子供がサンタに夢みるクリスマス 今年は雪が降り、ホワイトクリスマスとなった。 体調がすぐれない。でも仕事はやめられない。浩介にも心配かけたくないし……。 と考える私に、 「ロマンチックだねー、理恵やっぱ浩介と一緒に過ごすの?」 と恵里子はクリスマスムードに浸っている。 私はムードに浸るよりかは体調のうえで休みたい気持ちが一番あった。 「どうだろう。連絡とってみようか」 私は空気を読んで浩介にメールを送った。 『浩介君おはよう。今日ヒマかな?クリスマス一緒に過ごさない?ケーキとかも用意するからさ。恵里子もくるよ』 メールを送った後、私はケーキを買いに恵里子と街に出た。 いつも通りの音楽をガンガンにならした浩介の世界に一通のメール。 そのメールをみて浩介は乗り気になって返事した。 『おはよう。おう、今からいくよ。ワイワイ楽しくやろうぜ』 そうメールを送ると一生懸命に服を選び、音楽を切ってよしっと気合いを入れて、家を出た。 理恵の家での盛大なクリスマスパーティー。 初めて友達を呼び、飾り付けをし、好きな浩介も一緒。 私は幸せだった。 「メリークリスマス」 浩介は顔に白いヒゲをつけてサンタ風の赤い服を身につけて理恵の家に訪れた。 「あはは、なにその格好」 私は浩介のサプライズに爆笑した。 でも嬉しかった。どこか体の体調も忘れられたような気がした。 「サンタさんに向かって笑うなよ」 といいながらヒゲを取ってケーキに手を伸ばした。 三人だけのクリスマスパーティー。 だけど賑やかに聖夜を飾った。 パーティーが終わり、みなが解散した後、やはり私は苦しんだ。 お腹が痛い。冷やしたかな……。 食べ過ぎではあった、ケーキに七面鳥、恵里子がもってきたクッキー。 でもその異変に理恵は気付く事ができなかった。
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