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呼び鈴がなる。
「あのー、パフェ1つ」
お客からの注文に手慣れた対応をする私。
「かしこまりましたー」
賑やかな街角、その離れにある喫茶店に勤める私、須崎理恵(すざき りえ)
喫茶店にはもう三年くらい勤めている。
「理恵ちゃん頑張るね、いつもありがとう」
優しい店長、私を1ヶ月で社員に入れてくれた。
私は店長に微笑みを返し、
「いいえ、いつも普通にやってるだけですよ」
何気ないいつもの仕事をやりこなし、帰り支度をしてそそくさと退社した。
その帰り道、1人の少年と出会った。
「君、この喫茶店の店員さんだよね?」
身なりは普通の少年。
緊張も危なっかしさも感じなかった私は
「そうですよ」
とあの得意な微笑みで答えた。
「俺、この店の隣で服売ってる、浩介っていうんだ。東城浩介(とうじょう こうすけ)」
お隣さんだとわかった瞬間少し親近感がわいた。
「私は須崎理恵です。よろしくね」
お互い自己紹介した後、私はカバンからアップルティーを取り出し、
「飲む?私のどかわいてないんだ」
この少年と仲良くなりたい、とかそうじゃなくて、間違って買ったアップルティーを浩介に手渡した。
「ありがとう、連絡先交換しようか」
私は躊躇することもなく交換し、その場でわかれて帰途の歩みを踏み出した。
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