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だが俺の必死の抵抗も山田の前では無駄な足掻きに終わるのである……。
「へぇ~? まさか野球部のエースともあろう御方が実行委員ごときが出来ないと? 朝俺に言ったよな? 野球部は学校の顔だって? あれは嘘なのかなぁ~?」
山田ぁあ~~! ここでそれを言うのかテメェ!
お前のせいでクラスの奴ら全員が俺に熱い視線を送ってるじゃねぇかよ!
なんだそのテメェの勝ち誇った笑みは!?
何が何でも俺を浅田と一緒にやらせるつもりかよ!?
だがここで期待に答えなきゃ俺のメンツは丸つぶれ……。
……上等だコラ! やってやろうじゃねぇかよ!
「わーったよ! 実行委員をやってやろうじゃねぇか!」
俺がそう言った瞬間、山田は満足そうな笑みを浮かべて口を開いた。
「それじゃ実行委員も決まったことなんで二人には挨拶をしてもらいたいと思います!」
その言葉を聞いた俺と浅田は席を立って前に出る。
最初は浅田が挨拶をした。
「文化祭実行委員になった浅田理恵です。学校の皆が盛り上がれる様な企画を作って行くのでよろしくお願いします」
浅田はそう言うと軽く一礼して挨拶を終える。
そして次はいよいよ俺の番だ。
軽く深呼吸をした俺は覚悟を決めて口を開いた。
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