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それにしてもこの炎天下はどうにかならないものか?
マジで熱くて死にそう……。
「熱い……熱い……熱い! どうにかならねぇのかよ!」
どうにもならない自然現象に怒りを覚えながらも俺はとにかく歩いた。
少し歩くと行きつけのカフェにやっと到着。店の前には『STAR COFFEE』という看板が立っている。
ドアを開けて店の中に入ると涼しいクーラーの風が俺を包む。
店の中は香ばしいコーヒーの匂いが漂い、落ち着いた雰囲気に定評があるのがこの店だ。
「おっ! 勇ちゃん来たね!」
カウンター奥でコーヒーを入れながら俺に話すこの人がこの店のマスター。
名前は斎藤 孝(サイトウ タカシ)さん。
昔からの顔見知りなんで親しみを込めてタカさんと呼んでいる。
白髪混じりの髪をオールバックにして顎には髭を生やしている。
白い長袖のシャツに黒いズボンを履いていて、一言で言ったら渋い。
まさにダンディーって感じの大人の男性って感じだ。
「タカさんこんにちは。山田はどこにいますか?」
「隼人か? アイツならパフェの材料の買い出しを頼んだよ」
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