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ー25年前
なんかいかにも女慣れしてる感じ。
祐介を見たときはそんな印象しかなく、目の前でタバコを吸っていた。
「よろしくね!」
「よろしくお願いします。」
同じ年だがなぜか敬語。
「なんか疲れてるっぽいけど大丈夫?」
「仕事帰りだから…」
「マジで?俺も仕事帰り!一緒じゃん!」
なんとなく、それから話が合い、他の友人も加わり、場の雰囲気は盛り上がった。
今だから思うのだが私に話を合わせることでなんとか盛り上げようと精一杯だったとか。
飲み会も終盤にきて、
「ねぇ、みんなで連絡先交換しない?」
「いいねぇ。これもなにかの縁だし!」
周りは仲良く連絡先を交換していたがなぜか私は祐介の連絡先しか教えてもらえなかった。
あとから祐介の友人、圭一くんから聞いたのだが、
“あまりにも二人が仲良くなってたから気を遣ったんだよ”
と、言っていた。
当時まだ携帯電話が今ほど性能が良くなく、メールもショートメールが精一杯。ほとんど電話で連絡を取っていた。
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