最初のLetter

⑤

ある日、彩ちゃんから電話があり、

「明日香？この前、圭一くん達と飲み会の時に撮った写真が出来たんだけど会える？」

すっかり忘れてた。

飲み会の時に勢いに任せてみんなで写真を撮った。
その中でもなぜか酔った勢いで祐介とツーショット写真が…。

「今度の土曜なら大丈夫だよ。ご飯行く？」

「了解！ご飯行こう！」

数日後、彩ちゃんと会い、ご飯を食べながら写真を見る。

「マジ、ツーショットってありえないよね？」

「いいんじゃない？記念だよ！」

彩ちゃんは笑いながら話を続けた。

「実はこの前、写真が出来たから圭一くんに連絡して会ったんだ。」

「そうなの？なんかいい感じじゃない？」

「そうでもない。ハッキリ言われたんだ…『今は彼女作る気ないし、友達だよ。』って。」

「そっか～。まぁ、男は圭一くんだけじゃないし！またいい縁があるよ！」

なにげない言葉だけど私なりの精一杯の励ましだった。

「明日香は？祐介くんとどうなの？」

「進展なし。しかも最近連絡もなし。」

ガッカリしたような表情の彩ちゃん。

「今は彼氏もいらないし。ちょっと遊びたいかな。」

「そっか～。でもまた飲み会、誘うからね！」
「お願いね！」

この時の私は元カレに振られて一年が経った。