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古川先生が話したのかな? ……あっ!! 昨日のあの先生の作った笑顔。 平尾先輩が男子生徒って知ってて私に教えてくれなかったってことは、つまり、それは… 「先生のいたずら?」 「は?あ、いや古川は関係ない。俺が勝手に知ってるだけで…」 口から滑り出ちゃった… 古川先生め、私がまた保健室行きになっちゃうじゃない!! ……ん? あれ、今「勝手に知ってる」って? 「な、何で知ってるんですか?」 なんかちょっと怖い。 知らない人が私の事情知ってるとか。 「ちょっと待って、下降りるよ。今日もここで昼食べんだろ?」 ガサガサッ ースタンッ 片手に下げるビニール袋片をがさつかせながら降りてきた先輩がなんだか綺麗でついまじまじと見てしまった。 ちゃんと先輩の顔見るのは今のが初めてかもしれない。 良く見るとこの人…すごく顔綺麗。 こういうのをカッコイイとかイケメンとか言うのかな? 腕細い。 肌、白い。 うっすら女性的美しさを連想させられそうになるほど。 だって加えて髪長いんだもの。 前髪も長くて右目が隠れてるし… 「何?そんなに見られるとちょっと恥ずかしいんだけど…」 「へ?あ、ご、ごめんなさい。」
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