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「私の服に文句つける前に、自分の事よく見たら?」
止めを刺すかのようにダンッと彼女の顔の横に思いっきり足を踏みつける。
これが私の勢一杯の威嚇。
そのまま壁に足を預け、彼女の顔を覗き込み「お前、邪魔だよ。」そう言ってやった。
怯えて震えているのが見てとれる。
もう何もしてこないだろう。
そう確信すると足を戻して踵を返し弁当箱の置いてある方へ歩いた。
後ろから慌ただしく出ていく音が聞こえる。
キィー……ガッチャンッ
彼女達がいなくなったの確信した瞬間、涙が溢れてきた。
声も無くただただ涙を流し続ける。
こんな事にいなるなら、あの時断らなきゃよかったのかな。
度々倒れる私を守ってあげたいと思っていしまった危篤な男子からの告白を。
でも、でも、それは
「無理、だよぉ…」
だって私は男の人が苦手だから。
極度の男性恐怖症。
半径3m以内に30秒といられない。
それ以上いたら激しい頭痛が起きて倒れてしまう。
告白してきた男子といた時間は裕に30秒超えていた。
途中で逃げ出すのは失礼だからって頭痛に耐えて最後まで話を聞いた。
頭痛でなんて言ってたか全く覚えてないけれど。
ただ、すぐ「ごめんなさい!!」と言って保健室に直行したのだけは鮮明に覚えている。
彼はとても悲しい目で見ていた気がする。
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