§1

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その後からだ。 彼女達が意味のわからないことを言いに来るようになったのは。 告白してきた男子は彼女達の中でかなり人気だったらしい。 私は長い間男子と極力関わらないようにしていたから、それがカッコイイとかそういうのは理解できなかった。 「も、嫌だ…。」 ポロポロと止めどなく流れる涙をカーディガンの袖で拭う。 久しぶりに誰かと話したのに。 …いや、私が一方的に言っただけか。 それに本心じゃない。 もう学校で誰かとは楽しく話すことなんてないんだろうな。 「ははっ…」 力なく笑い空を見た。 そこには変わらず綺麗な空がある。 はずだった。 「あ、れ…?」 あったのはぐにゃりと色も形も歪になった空。 また、か。 この歪みは倒れる前兆みたいなもの。 とりあえず何かにつかまらないと。 目の前にあるフェンスに手を伸ばすが届かない。 どうしよう、身体が傾いて、あ、あ、た、倒れる!! 「――――――っ!!」 ………あれ? 痛くない。 顔にあるはずのない陰がある。 相変わらず歪んている世界だけど、それが人の形をしているのはわかった。 顔は確認できないけれど。 「……ぃ、…大……?悠………」 激しい目眩のせいで意識が朦朧とする。 「悠理!悠理!!おい!」 そう言っているのはわかったけれど。 意識はだんだん遠のいく。 私の名前を呼ぶあなたは誰―…
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