§1

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2回も言った。 何でそんなにサボりじゃない事を主張するんだろう。 でも何か言えない事情があるみたいだし… いっか。 でも、お礼はちゃんと言いたいな。 んーどうしよう。 …あ! 視界がぐちゃぐちゃだったから確信ないけど、屋上の扉の上から人が降りてきたのが見えたような… 人じゃないかもしれないけど。 休みが多い人みたいだけど、試しに明日のお昼に見てみよう。 もしかしたら、またいるかもしれないし。 うん、そうしよう。 「うん、宮野、百面相中悪いが実はとっくにSHR終わってんだ。帰れそうなら早く帰って体休めなさい。あと、昼の日光に当たる時間、ちょっと考え直した方がいいかもな。また、倒れるぞ。」 え、私寝過ぎ… 古川先生ごめんなさい。 何度もぺこぺこと頭を下げ、保健室を出た。 扉を閉めているときに 「宮野、頑張ってねー!」 といつも保健室に遊びに来る女の子達に向ける作った笑顔と共に言われた。 何故作り笑顔? 「へ?」と思わず手を止めたが、先生はただニコニコと手を振るだけだった。      § § § § § 次の日。 いつも通り、お弁当を片手に屋上へ。 扉を開け、真っ直ぐ定位置へ行く足を、今日は数歩進んで止めた。 いるかわからない“平尾先輩”を探すために。 自ら声をかけるのは久しぶりで少し緊張する。 深呼吸して暴れる心臓を静めた。
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