恋愛ショートストーリー☆

エレベーター

「菅野ちゃん御坂と仲良いの？」

「ミサカ？」

「私の隣のメガネ君」

「あー、全然。
話したのもあれが初めてです」

「へぇ。
あの子なんか不思議なんだよねー。
潔癖なのかな？
あんまり人と関わり持たないし」

ミタ姉と立ち飲み屋で焼き鳥を食べながら仕事の愚痴や噂話をしてストレス発散。

「じゃあね」
「お疲れさまでーす」

そして1人になって

「………ぅぇっ…」

私は吐く。

別に拒食症とか過食症って訳じゃないけれど人とご飯を食べる時は良くやってしまう。

沢山食べた日は

トイレで吐いてしまう。

エレベーターでまた彼と一緒になった。

長めの前髪が重苦しい。

「お疲れ御坂」

「…………」

眼鏡の奥の瞳が見開かれた。

「お疲れ様です……」

さっと眼鏡を掛け直して挨拶を返した。

すっごい低い声。

壁に凭れて腕時計をちらっと見て、やる事を頭で浮かべて帰り時間を計算した。