第二話:溜め息の行く末

5/6
前へ
/591ページ
次へ
それを告白してきた女子にいちいち伝えていたら、俺に告白するやつは誰もいなくなってしまった。 ……口コミってやつだな、こんちきしょーめ。 しかしやはり未来の<英雄>は告白を断る時でさえ王子様対応だ。 レオはいつでも王子様キャラで、恥ずかしいセリフもあいつが言えばなんの恥もない。 それが<英雄>体質ってやつだな。 でも別に羨ましいなんて思わない。 …ひがみじゃねぇぞ? もちろん、レオのことをひがんでいる男なんぞ腐るほどいる。 ただ俺はそこまで女という生き物に興味がないんだ。 それと、<英雄>という地位にも。 今まで熱くなった物事などひとつもない。 だから<英雄>だとか<正義>だとか言われてもいまいちピンと来ないのが俺なんだ。 .
/591ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16178人が本棚に入れています
本棚に追加