第三話:悪役の彼

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今俺は怪しい路地裏に連れ込まれてる。 なんか肩がぶつかったとか言われてよ。 理不尽な世の中だな。 「オイ兄ちゃんよ、てめぇ“レオ・ファクト”ってヤツ知らねぇか?知ってるよなァ?ま…、知らねぇなんて言わせねぇけどな」 厳(イカ)つい大男が数人、俺の胸ぐらを掴み、レオのことを質問してきた。 俺が育成学校の制服を着ていたからだと思うのだが…、なんとも面倒なことになった。 多分レオを妬んでるやつらだろう。 レオは若くして今一番<英雄>に近いやつだからな。 恨みを買うことも珍しくない。 「……」 俺がジッと黙っていると、俺の胸ぐらを掴んでいる男が我慢の限界のようだった。 「答えろやァ!!」 .
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