プロローグ

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中学校を卒業する少し前の事だった 「都会に引っ越そう! 」 父さんの一言で都会への引っ越しが決まった。 僕は大きな期待と少しの不安を持って引っ越し先の街へ向かっていた。 大きな家具や荷物などはもう送った。だが家に残っていた最後の荷物を積んだ軽自動車はやはり狭かった。 未舗装の砂利道を母さんは慎重に進む うちの父さんは車の免許をもっていないのだ。 ふとももに振動を感じた。同時に鳴り響くspread your fire…… メールの差出人は友達だった。  <見送りできなくてごめんな! もう会えないかもしれないから俺ちゃんと早起きするようにするよ! > 『もう会えないかもしれない』 その言葉がしばらく頭から離れなくなった。 <お前を起こさなくて済むから気が楽になるよ> 僕は少し嫌味な返事をした。
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