光へ another side

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 学校を退学し、両親が死んで身寄りが無くなった私は、彼に出会った。  どうしてだろう。気付けば彼の家に上がっていた。  温かいお風呂に入らせてもらって、その後には温かいシチューがテーブルに並んだ。       少しだけ、我が儘を言わせてもらった。 「今日、泊まって行ってもいいですか?」 「は?」  彼は首を傾げた。当然だろう。いきなり見ず知らずの女がそんな事を言ったのだから……  この時の私は、多分少し変だったんだろう。  彼には全てを話した。大学を中退したこと、両親が死んで身寄りが居ないこと。 正直、彼がOKを出したことには驚いた。  断られる確率が高かったことは言うまでもないし、いきなり追い出されても不思議じゃない。  それから、不思議な同居生活が始まった。
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