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 ―‥暑い。  燦々と太陽が照りつける。  「‥はぁ、」  額に浮かんだ汗を拭い、  君と待ち合わせをした公園に向かう。  「―‥あ、」  公園に入ってすぐ見つけた  大好きな君の後ろ姿。  「すばるくん!」  名前を呼べば、こちらを振り返る。  「ごめんなさい、遅くなって」  『こんな暑い中俺を待たせるなんて‥。   ええ度胸しとるやん』  膝に猫を抱き、ぶすっと呟く彼。  「ほんまごめんなさい!   後でアイス奢りますから(汗)」  『‥しゃーないな。許したるわ』  強気な事を言っておきながらも  食べ物に釣られる君が、とても可愛くて  ふっと、笑みが零れる。  その後は、特にする事もなく  ただただ、君と駄弁っていた。  『‥でもまぁ、夏は嫌いかな‥』  猫を撫でながら  すばるくんはふてぶてしくつぶやいた。  『―‥あ‥っ』  するり、君の腕の中から  猫が逃げ出した。  『オイ、にゃんこ!』  「あ、すばるくん!?」  猫を追いかけ、走り出したすばるくん。  猫が向かう先は、横断歩道。  歩行者用信号機が  チカチカと点滅している。  「すばるくん!待って下さい!」  僕の制止する声が届かないのか、  すばるくんはそのまま猫を追いかける。  信号機が、赤に変わる。  ―‥その刹那、  「―‥すばる‥ッ!」  トラックが、すばるくん目掛けて  突っ込んできた。 _
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