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豆粒の大きさくらい離れてしまった図書館を振り返る。
こんなことしてごめんなさい。でも、こんなことでもいいから、言葉を交わしたいと思ってしまった。
そして、もう満足だろうと言い聞かせた心が強く願った。
――もう少しだけ、傍へ――。
森野透さんを好きになったのは、半年以上前のこと。
いつもより、もう少し規模の大きさを求めた先の図書館は、最寄り駅からさほど離れていないところにあった。
自宅とは駅を挟んで逆だったけど、無理な距離じゃない。
蔵書は豊富。広い敷地で木陰がたくさん。コンクリート製だけど、古風な煉瓦で囲って雰囲気を出してある外観が気に入った。
裏手に回るとある、秘密の中庭もとても素敵だった。
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