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休憩終了まではもう少しあったけれど、今日はもう、ここにはいられなかった。
自分に落胆してしまい、このままの状態で仕事に戻るのもどうかと……立て直す時間が必要だった。
出来うる限り、中庭は憩うためだけに使いたい。
先にこの場を去ると言う深町さんを待つのももどかしくなって、不自然に、僕は館内に戻ってしまった。
少しばかり、動揺したんだ。
帰ろうとする深町さんの背中を目にし、思い出した――確か以前にも、と。
ああそうだ。言われた通り、少し前のこと――
――閉館時刻を過ぎても熱心に読書する深町さんに、僕はどう伝えようかと足踏みをしていた。
散々迷い、声をかけると、深町さんは一瞬で理解してくれ、帰ってくれた。
……そして……落ち込んだ。
現実はこんなにもあっけなく過ぎていってくれるのに僕は……。
もっと変わらなければ。あの時、切に思ったのだった。
そんな、人生にもかかわる局面、きっかけのひとつでもある人のことを、これほどさっぱりと忘れてしまっていたなんて。
女性だからとかそんな理由を、僕の情けない部分が肯定するとか……どこかで、思ってしまっているのか?
……そんなままじゃ、変われない。
そして、
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