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そして今、
それは、とても瑣末なことかもしれないけれど。
『新人類』
健人の言葉と、変化を望んだ僕の気持ちが手を組んだ。
そうさ。僕次第だ。
どうせ深町さんはまたここに来るだろう。
中庭は、僕だけの空間ではないのだから。
僕が、少しだけあそこでの時間を増やしたとして、いや、そんなことをしなかったとしても、鉢合わせすることもあるかもしれない。
いつもなら、誰かがいたら引き返していた。
会話の可能性のある見知った人の好む場所なら、もうそんなところへは足を向けなくなる。たとえそこが、僕の特別だとしても。
けれど、気を張る必要はない。
遠慮する必要も。
それは、今までもそうだったのだけれど……。
別段、意識するわけでもなく、僕は来たい時に中庭に来ればいい。
それが、普通なのだから。
望んだじゃないか、僕は。
相手は、きっかけのひとつでもある深町さんだ。
理由付けなどそれで充分だ。
まずはゆっくり、一人の人に慣れてみるのもいいかもしれない。
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