313人が本棚に入れています
本棚に追加
**
コイツの唐突な行動には慣れていたつもりだった
いつも自由に行動して、…でも、ここぞという時にはピシッとキメて
でも、こんな日に…そばに居られないと思ってしまった日に、なんで…
すでに一缶飲み干して、次のビールに手を出しているコイツの勝手な行動に溜め息を吐き、諦めて肴を用意する為にキッチンへ向かう
冷蔵庫を覗くと…
――なんもねぇし…
忙しさのせいで、最近では家で食事をするが少なかったから、まともな食材がない
残っていたチーズに手をかけると
「カメぇ、ツマミも買ってきたよ」
だから早くこっちで一緒に飲もうって…自分の座っている隣に手でポンポンと叩きながら俺を呼びよせる
再び溜め息を吐いて、その席に腰をかけると
「はい、飲もうぜ
かんぱーい」
って言って、ふたを開けたビールを俺に手渡して、自分の飲みかけのビールとカシャンとぶつけた
――こうなったら飲んでやる
一気にそれを飲み干し、2本目の缶に手をかけた
「ふはっ、いい飲みっぷりじゃねぇか」
なんて、笑いながら言うけど
――飲まねぇとやってられないっつうの
最初のコメントを投稿しよう!