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『はいはい、もう弾けちゃってますから』
そう言って仁の言葉を流す
「…俺本気で言ってんだけど…?」
俺の腕を掴んでそんな事言うから
えっ…と思いながら仁に顔を向ける
思いのほか真剣な目をした仁に
こいつ、酔ってなかったんだ…
その目から…逸らす事が出来なくて
しばらく見つめ合った
仁の腕に力が入り体が引き寄せられる
抵抗も出来ずに固まる俺をギュッと抱きしめて…キスをした
……あ、この感触
仁に好きな子が出来たと聞いた夜…眠っていた時に感じた感触
唇が離れて、仁を見る
『もしかして…前にも、した…?』
仁は照れたように知ってたのかよって笑う
見る見るうちに涙が溢れ、なんで…?と問うと
「ずっと好きだったから…
でも、嫌われたくなくて言えなかった。
お前を忘れる為に他の子と付き合って、結婚も決めて…」
俺ってサイテー…なんて呟きながら、また俺を抱きしめて
「でも、どうしても我慢出来なくて…
酔ったフリして触れる俺を、今だけ許して…?」
ズルイよ……
そんな事言われて、俺が拒めるわけないじゃん
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